
朝から小雨の降る肌寒い中、広島駅に8名のバトン部員とその保護者と顧問とコーチが集合しました。
千葉市の幕張メッセで開催される、全国大会に出場するためです。
7時10分集合予定ですが、6時45分には全員集合完了です。
「普段、バトンができることは、当たり前ではありません。保護者、コーチ、先生など様々な方々のおかげでできてます。そのことに対する感謝の気持ちを、演技と結果で示したいと思います。行ってきます。」
本校の校訓、「報恩感謝・実践」が体の全ての細胞1つ1つまで入り込んでいる、本校中学から6年間在籍している、福田部長らしい挨拶です。
「頑張って!」
保護者の熱い声が早朝の広島駅構内に響き渡ります。
予定よりも1本早いリムジンバスに乗車して、広島空港に向けて出発しました。
バスの中では全員熟睡していました。朝早かったのもありますが、試験期間中なので、その勉強の疲れもあったのかもしれません。
乗る航空会社はANAです。1週間前、太陽フレアの活発な活動により、機体に不具合が生じて、世界中で欠航が続失したエアバス機です。広島ー羽田便も何日か前に欠航しました。システム更新が間に合って、正常に運転出来るようになったため、乗ることができました。
飛行機でも全員寝ていました。
思えば今回は、大変なことがたくさん起きた年でした。
まず、主力の高校3年生は入試がありました。3週間前から、バトン部の生徒は次々とインフルエンザに罹患しました。2週間前には、インフルエンザのため、学級閉鎖、そして、本校初の学校閉鎖。さらに今週は2学期期末試験。全員そろって十分に練習をすることができない状況が続きました。
それでも、大会はやってきます。
羽田空港からバスに乗って幕張に行きます。ここでも熟睡。道路が渋滞しており、30分遅れて到着しました。
ホテルはまだチェックインできる時間では無いので、ロビーに荷物を預け、すぐ練習会場に向かいました。

練習会場は遠くて、JRとタクシーを乗り継いで行きます。
練習会場は、昨年と同じ、市原市立緑地運動公園の体育館です。
受付の方が昨年と同じ方(千葉県で先生をされていた方で定年後ここに勤めていらっしゃるそうです。)で、
「昨年も全国大会に出て、今年も出場するなんてすごいですね。がんばってください。」
という言葉をかけていただきました。
近年、毎年全国大会に出場しているので、気持ち的にこの状況に慣れてしまっている面がありましたが、改めてこれは当たり前のことではない、とてもすごいことを生徒はやっているのだということに気づいた瞬間でした。

遅い昼食(お弁当)をとり、17時までしか体育館は借りることができなかったので、ほぼ休憩なしに練習を行いました。17時からは、体育館の外の空き地で、街灯と満月の光の下、練習を継続しました。気温も低く、風も結構吹いている中、一人一人、自分のパートの振りを繰り返し練習しました。

その後、またタクシーとJRを乗り継いで、途中、コンビニに寄って晩御飯を購入し、ホテルに戻りました。
ホテルに着くと荷物を置いて、すぐミーティングです。
最初は、顧問の西谷先生が作成したしおりに書いてある、
①本日の達成度②明日の目標③大会に向けて気をつけること
を各自書きました。
次に、1年生から一人一人、記入した内容を発表しました。
多くの生徒が、今までやってきたことを信じて悔いが残らないように演技をすること、今まで支えてくださった保護者や家族、コーチや先生、OGや衣装を作成してくれた方などに感謝して演技をすること、楽しんで演技をするなどの内容でした。
一人一人の意見に対して、コーチがその都度、意見やアドバイスをしてくださいました。
次に、昼間の練習で撮影した動画を全員で視聴し、改善点や注意すべきことを、先輩後輩関係なく言い合いました。高1でも、高3のダメ出しをするのです。これは、当たり前のようで、なかなかできないことです。
その後、コーチが更なるアドバイスをしてくださいました。
最後に、明日の予定を確認して、ミーティングが終わりました。
明日のために、ごはんを食べて、お風呂に入って、早く寝ましょう。
明日は、良い日になりますように。
