
7月10日(木)・11日(金)、高校生66名が参加した1泊2日の大阪・関西万博スタディーツアーが実施されました。このたび、そのツアーのプロジェクト委員長を務めさせていただきました、高校2年生の溝田聖奈です。


今回のプロジェクトは、単なる校外学習にとどまらず、「未来社会を考える学びの場」として、私たち生徒自身が企画・運営を担う取り組みとして進めてきました。3月から始まった準備では、説明会やポスター掲示、校内放送、部屋割りやグループ分けなど多くの作業がありました。さらに、万博会場でのVlog撮影や当日の行動プラン作成、ツアー終了後の編集作業などもあり、長期間にわたり大変な努力を続けました。何度も話し合いを重ねながら、一つひとつの準備を丁寧に進めていく中で、「自分たちでつくる学びの旅」という実感がどんどん強くなっていきました。



私自身にとって、こうした大規模なツアーで委員長を務めるのは初めての経験でした。正直なところ、ツアーを無事に成功させられるか、自分にその責任を果たせるのかという不安や緊張が大きく、最初はプレッシャーに押しつぶされそうになることもありました。それでも、企画に関わった仲間たちと話し合いを重ねたり、グループの仲間と協力し合ったりする中で、「一人じゃないんだ」と実感することができました。準備の段階から当日まで、支え合いながら前に進む日々を通して、責任を持って取り組むことのやりがいや達成感を強く感じることができ、最後まで全力で委員長の役割を果たすことができました。



ツアー当日は大阪に宿泊しながら、2日間にわたって万博会場を訪問しました。グループごとに事前に立てた計画をもとに、パビリオンなどを見学し、世界各国が提案する未来社会のビジョンや課題解決のアイデアに直接触れることができました。中でもシンガポール館やサウジアラビア館では、環境技術や都市の在り方に関する展示が印象的で、それぞれの国の文化的背景や社会課題が、どのようにテクノロジーと結びついているのかを深く学ぶ機会となりました。また、見学を終えたあとには感じたことや気づいたことをグループの仲間と共有し合い、多様な価値観や視点に触れる中で、自分の考えをより広げ、深めることができました。会場全体に施された空間演出やデザインの工夫からも新たな学びを得ることができ、まさに「五感を通して未来を学ぶ」濃密な2日間となりました。

このツアーは、「学び」と「楽しさ」が自然と重なり合った2日間でした。最終日、全てをやりきった達成感とともに、「本当に思いっきり楽しめた」と心の底から思えたのは、仲間とともに挑み、考え、助け合いながら過ごしたからこそだと思います。プロジェクトを通して、リーダーとして責任ある立場に立つことの難しさやプレッシャーを感じつつも、周囲と協力し合うことで乗り越える力を得られたことは、何よりの学びでした。この経験は、今後の自分の糧として生き続けると思います。
最後になりますが、このスタディーツアーを企画・実施できる環境を整えてくださった学校の先生方、そして一緒に参加し支え合った仲間の皆さんに、心より感謝申し上げます。本当にありがとうございました。